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1960年にデザインされたウェグナーの『ウイングチェア(CH445)』。
先日、外苑前にあるカール・ハンセン&サン社のショールームで初めて座ってきました。
ウイングの様に広がった背もたれが印象的なデザインですね♪
ハンス・ウェグナーデザインだけあって、すわり心地も抜群。
座面が広いので、横を向いたり、足をたたんで体育座りをしたりと、同じ姿勢でいなくてもいい、まさにイージーチェアですね♪
カール・ハンセン社ショールームを出たあと、外苑西通りを歩いてると、ショーウィンドウにデンとサークルチェアを飾っている家具屋『O-ROSE FURNITURE (オーローズ・ファニチャー)』を発見♪
しかも、ウィンドウの下壁には、ザ・チェアやChinese chairなどH.J.ウェグナーの椅子のシルエットイラストが描かれているではありませんかぁ。
これは、入らないわけにはいきませんw
店内には、ウェグナーのPPモブラー社製の椅子がズラリ♪
ザ・チェア(PP-503)を眺めながら「こちらは現行品中心のお店なんですか?」とオーナーさん(?→あとで頂いた名刺の肩書きは"取締役"でした)にたずねると、「ええ。みなさん誤解されてるんですけど、ザ・チェアはヨハネスハンセン社などのビンテージものよりも現行品(PPモブラー社)の方が品質がいいんですよ。ウェグナー自身もそうおっしゃってます」と熱く語っていただきました。
なんでも、当時のヨハネスハンセン社には何十もの下請け工場があって、ザ・チェアの製作もそれぞれに割り振られていたため、工場ごとに品質の差があったそうです。
とくに、ヨハネスハンセン社の経営が傾いてからは品質の低下はひどく、怒ったウェグナーが契約を打ち切り、ヨハネスハンセン社の下請け会社のひとつだったPPモブラー社に製作権を移したのだとか。
で、ウェグナーは死ぬ間際までPPモブラー社の品質に目を光らせていたので、現行品の方が確かだとのこと。
へー、そうなんですね、知りませんでした。ちょっといいことを聞いたかもしれません☆
マニアックな質問で店員泣かせの私ですが、こちらのオーナーさんもかなりコアな方で、さすがの私もずーと聞き役でした(笑)
ちなみに、こちらのお店はPPモブラー社の正規販売店ですw
そのほか、寄木細工の背が美しい"PP-701"(実物をみるとホントきれい!)や楽器を思わせる流線形が魅力的な"Valet chair(PP-250)"などレアな椅子がいっぱいです。
今回とくに印象的だったのは、実物を初めて見た、ボーエ・モーエンセンのJ39発表50周年記念企画のためにデザインされた椅子『MIKADO(ミカド)』。(←注:こちらはウェグナーデザインではありません)
奇抜さ重視に思える背のデザインが特徴的な椅子ですが、実際に座ってみてビックリ!! か細そうにみえる背はがっしりして安定感があり、体重をかけると適度にしなる。
背材は、方形の木材がただ刺さっているわけではなく、下部は丸い棒状で、上部が方形に削られているんですねー。
で、その一本一本が計算された角度で配置されているという職人技☆
さらに、背ばかりでなく、座面の側面や裏面もけっこう凝ったデザインをしていて、ちょっと惚れましたー♪
オーナーさんも「近年のデンマーク家具の中ではピカ一じゃないかな!?」とのお墨付き。
ただし、デンマーク本国では売れてなくて、製造元のフレデリシア社は近々製作権を手放すのだとかw
今回は時間がなくて30分ほどで切り上げてきたのですが、ぜひともまた寄りたいお店です。ってか、どれでもいいから、PPモブラーの椅子ほしい♪ でも手がでない(ToT)
O-ROSE FURNITURE【HP】
東京都渋谷区神宮前2-3-23 ヴィラ瑛102
TEL.03-5772-6063
営業 11:00〜19:00
定休 月曜