« 2007年07月 | |  ウェグナー家具HOME | | 2007年09月 »

ザ・ブルホーンチェア【1960】

前回紹介したのが、カウホーンチェア(牝牛の角)。
で、今回のがブルホーンチェア(雄牛の角)です。

肘を牛の角に見立てて、名づけられているわけですが、ブルホーンチェアはその名の通り、ゆったりと肘を掛けられるよう、カウホーンチェアよりも長めに作られています。

個人的には、カウホーンよりこちらのブルホーンの方が好きですねー、美しいと思います。

このイスもバリエーションが多く、笠木の幅に変化を持たせたものやジョイントの違い、貫の有る無しなど10種類以上のバリエーションモデルが発表されているそうです。

ザ・カウホーンチェア【1952】

牛の角のようなデザインの肘をもつ、ザ・カウホーンチェア。

ダイニングチェアとして丁度よい長さに計算された短めの肘と、その見事なまでの曲線美が非常に特徴的です。

また、カウ(牝牛)ホーン(角)に対する、ブル(雄牛)ホーンチェアというのも存在します。
ブルホーンチェアはカウホーンチェアよりも長い肘で、まさに雄牛!

どちらも、笠木を後ろ脚の2点だけで支えるという、木を知りぬいた上に、高い技術力がなければ成功しない構造です。

背座の中心部にあるジョイントが、デザインのアクセントにもなっており、ウェグナー・デザインの真骨頂でしょう。

ウィンザーチェア

前回、ウィンザーチェアについて軽く触れましたので、今回はもう少しくわしく。。。

(前回書いたように)ウィンザーチェアとは、18世紀初めにイギリスのウィンザー地方から広まった椅子の形式のことで、座板にスティック状の脚や背の部材を直接接合する構造を持っています。
安楽椅子、小椅子、長椅子などの種類があり、素材には楡や松が用いられ、丈夫で座り心地も良いと言われています。

ウィンザーチェアができた経緯は。。。
もともと家具といえば、17世紀頃までは王侯・貴族の権威の象徴か、はたまた金と時間にまかせて、お抱えの家具職人に作らせた道楽がほとんどで、その不必要なほどの豪華な装いは、一般庶民の生活とは全くかけ離れたものでした。

しかし18世紀に入ると、イギリスのウィンザー城周辺の車大工や挽物師たちが当時の一般大衆である農民のために、見た目にもそれなりに配慮した、生活のための実用家具を作りはじめます。

そこでつくられた椅子が、後に土地の名を取って“ウィンザーチェア”と呼ばれるようになったのです。

もっとも初期の頃はまだまだ様式家具の範囲を出ないレベルのものだったようで、それが世間に広く普及し、工法が単純化されるとともに、“家具デザイナー”たちが登場、デザインにアレンジが加えられるようになると、より一層現在のスタイルに近い、機能的で洗練されたデザインへと進化していきました。。


↑最近、人気のアーコール(ERCOL)社の椅子。
 ウィンザーチェアのリデザイン。

ピーコックチェア【1947】

背の形が孔雀の羽を広げたように見えるところから"Peacock chair(ピーコックチェア)"、あるいは、背のスピンドルが矢に似ているところから"アローチェア"と呼ばれています。

ウェグナー得意のリデザイン。
この椅子はイギリスのウィンザーチェアのリデザインです。

ウィンザーチェアとは、18世紀初めにイギリスのウィンザー地方から広まった椅子の形式のことで、座板にスティック状の脚や背の部材を直接接合する構造を持っています。

最近、人気のアーコール(ERCOL)社の椅子。
↓こちらなんかもウィンザーチェアのリデザインですね。

さて、この"Peacock chair(ピーコックチェア)"という名前は、ウェグナーの友人でもあり、ライバルでもあったフィン・ユールがつけたそうです。

へー、フィン・ユールには"ペリカンチェア"という作品がありますもんね、鳥つながりですねー(笑)

フィン・ユールについてはこちら。

ウェグナーの椅子の中では比較的派手めなデザインですが、美しさはさすがです。
全体の構造としては白木のアッシュ材が使われていますが、汚れやすい肘部分などは色の濃いチーク材を用いるなど、使い分けをしているそうです。

う〜ん、芸が細かい、さすがウェグナー!!

Menu

Profile

市朗。横浜在住。
建築学科卒。30代。
ハンスJ・ウェグナーのほかF.L.ライトなんかが好き。
木フェチ。チークはいいですよねー。

Sponsored Links

Trackbacks

Link